おはようございます。この記事は予約投稿です。
私の作った物語『こでねりまわりの物語』その33です。
このお話はフィクションであり、登場する人物、団体、企業、事件等は
実在のものとは一切関係ありません
小日向つかささんに描いていただいた鎌霧くん(かっこよくなってる)
↑この絵は私が描いたものではないのでコピー転載引用等おやめください
樹廊臣物語メルヘンシリーズ
こでねりまわりの物語
その33「鎌霧くんのあこがれ」
2020年6月になりました。ここ、涼海県では新型コロナウイルスの影響で未だに学校は閉鎖されていました。おや、休校中の苑内中学校に制服姿で来ている人たちが四人いますよ。全員紺色のベストが似合っています。
「急に暑くなったね。」と、こでなずさん。
「ほんとだね。」と、ねりくん。
「6月に入ったら急に夏になったよね。」と、鎌霧くん。
「エルニーニョ現象による地球温暖化の結果ね。」と、梅鉢ひな乃ちゃん。ねりくんは、
「エルニーニョ現象ってなんだっけ?」と、言いました。するとひな乃ちゃんは、
「エルニーニョ現象ってね。ナントカカントカ、あーでこーで、なんたらかんたらケセラセラ。」と、解説しました。ねりくんは、
「へー。そうなんだ。よく分からないけど。」と、言いました。
「それでさ、6月15日から学校再開するってうわさだよ。」おもむろにこでなずさんが言いました。
「えっ?そうなん?」みんなが言いました。こでなずさんは、
「うん。先生達が言ってるのが聞こえた。」と、言いました。そこへ校長先生がやってきました。そしてひな乃ちゃんに言いました。
「梅鉢さんありがとう。学校再開するに当たってコンピューター室のパソコンが全部まともに動くか検査をお願いしてしまって。」と、言いました。コンピューターに詳しいひな乃ちゃんは苑内中のコンピューター室のパソコンがちゃんと動くかを検査しにやってきたのです。
「6月15日から学校再開するって本当ですか?」こでなずさんが校長先生に聞きました。校長先生は、
「ああ。6月15日から再開する予定だよ。」と、言いました。こでなずさんと鎌霧くんとねりくんは、
「やったあー!例のウイルスの影響で学校に入ることもできなかったからうんざりしていたん!」と、言いました。この3人、学校が大好きなのです。
「さあ、鍵を開けるよ。」校長先生は苑中校舎の鍵を開けました。
「ああ。懐かしいかほり。」苑中の中には懐かしい香りがただよっていました。木造校舎特有の香りです。こでなずさんは、
「苑中の懐かしい香り!うれしい!」と、言いました。ねりくんは、
「この足の感触!廊下の床、はだしが気持ちいい!」と、言いました。ひな乃ちゃんは、
「私もみんなのまねしてはだしになってみようかな?」と、スリッパと靴下を脱ぎました。
「ヒャッっとする。」と、ひな乃ちゃん。はだしになれていないひな乃ちゃんの足にははだしは刺激が強いようです。
校長先生はコンピューター室の戸を開けました。三十数台のパソコンが並んでいます。
「2か月以上電源入れないで放っておくとパソコンが起動しなくなっちゃうことがあるんですよね。早速全部のコンピュータの電源を入れてみませう。」と、ひな乃ちゃん。片っ端からパソコンの電源を入れていきます。ひな乃ちゃんは、
「プリンタの検査もしておいた方が良いですよ。特にインクジェットプリンタはずうっと印刷していないとインクがちゃんと出てこなくなっちゃうことがあるんです。」と、言いました。
「あれ?」一台だけ電源の入らないパソコンがあります。校長先生と技術の先生は、
「電源入らないのかい?」と、言いました。ひな乃ちゃんは、
「はい。電源が入らないんです。スイッチは生きていますね。そこから先、おそらく電源ユニットのコンデンサがダメになってしまっているのではないかと思います。一番手っ取り早いのは修理に出して電源ユニットを交換してもらうのが一番早いかと。」と、言いました。校長先生は、
「流石梅鉢さん。チェックしてもらって良かったよ。」と、言いました。一方、こでなずさん、鎌霧くん、ねりくんは勝手にパソコンで遊んでいました。鎌霧くんは、
「適当な文字を検索して遊ぼう。」なんて言っています。鎌霧くんは、
「長く入浴することについて調べてみよう。と、nagaburo」と、半角英字入力で「nagaburo」と、入力しました。すると、長く入浴する「長風呂」ではなくて、「ナガブロ」というブログの固まりサイトが出てきました。
「なんだこりゃ。この物語の作者樹廊 臣がやっているブログではないか。」と、鎌霧くん。画面には、
「長野県・信州の観光・グルメ口コミ情報コミュニティーサイト/ナガブロ
www.naganoblog.jp
長野県・信州の蕎麦・ラーメン・山登り・生活・観光・くらし・料理・グルメなど「信州・長野県口コミ情報ポータルサイト『ナガブロ』」という文字が表示されていました。鎌霧くんは、
「『樹廊臣のブログ』は見る気なし。他のブログを見よう。グルメブログが多いなあ。さすが『グルメ口コミ情報サイト』だ。」と、言いました。
「カテゴリー・地域」ってなんだ?鎌霧くんはナガブロというサイトの左端を見ました。
「長野県にはどんな地域があるのかな?よし!適当に『岡谷・諏訪エリア』をクリックしてみるわ!」鎌霧くんは適当に画面をクリックしました。
「Tsukasa's hobby blog」
「?とりあえず見てみませう。」鎌霧くんは「ランキング」の7番目『Tsukasa's hobby blog』というサイトをクリックしてみました。
「これは面白いブログですね。グルメサイトではないけど。そういえば『樹廊臣のブログ』もグルメサイトじゃないし。」と、鎌霧くん。
「へー。綺羅急バスってバスでこの世界に行くことが出来るんだ。へえー。ん?男の娘の湊諌(みなといさむ)くん?」
あれ?鎌霧くん、小日向さんのブログに出てくる湊諌(みなといさむ)くんに興味を示したようですよ。
「なんてかわいい男の子なんだろう?女装が好きな17歳の男の娘なんだ。女装好きなんて私と同じだわ。」と、鎌霧くん。
「諌さん!すてき!」鎌霧くんはインターネットに出ていた男の娘に興味を持ったようです。
「なんか、憧れちゃうなあ。女装の先輩かしら?」あれ?鎌霧くん。諌くんに興味どころか憧れてしまったようですよ。
「高校生の諌さんにお会いしたい!」鎌霧くんは突然言いました。
「?!」ねりくんが鎌霧くんの声にびっくりして、
「鎌ちゃん!どうしたん?」と、聞きました。鎌霧くんは、
「インターネットで素敵な男の娘を発見したん!ぜひお会いしたい!」と、言いました。ねりくんは、
「男の子にお会いしたい?!どういうことだ?」と、わけが分からないようでしたが。鎌霧くんは、
「綺羅急バスって高速バス、田上バスターミナルで見たことがあるよ。あのバスに乗れば諌さんの居る世界に行くことが出来るんだ!行ってみたひ!」と、興奮しています。もはや、新型コロナウイルスのことも忘れて、
「県境(けんざかい)を越えて諌さんに会いたい!ウイルスは多分大丈夫!」と言っています。ねりくんは、
「なんだか分からないけど面白そうだからつきくんもさそって3人で行ってみようか。」と、言いました。するとこでなずさんが、
「なになに?面白そうだから鳩野さんもさそって行ってみたいな。5人旅。」と、言い出しました。
つきくんという男の子は、鎌霧くんとねりくんの親友です。そして、鳩野さんという女の子はこでなずさんの親友です。つきくんも鳩野さんも行ってみようということになりました。
「湊諌くん捜しの旅」に参加するメンバーをまとめてみます。
鎌霧くん(男の娘)
つきくん(男の子)
ねりくん(妖精の男の子)
こでなずさん(女の子)
鳩野さん(女の子)
の5名です。
はたして鎌霧くんは湊諌くんに会うことが出来るのでせうか?一体どんな旅になるのか分かったことでは有りませんが、この5人の初の遠征旅行です。
一体どんな旅になることやら。次回高速バスで諌くんの世界へ向かいます。
メモ: QRG-MS96VP、411-12408
その33おわり その34につづきます
2020年6月23日