2020年11月21日
『こでねりまわりの物語』その35(前編)
おはようございます。この記事は予約投稿です。
私の作った物語『こでねりまわりの物語』その35前編です。
このお話はフィクションであり、登場する人物、団体、企業、事件等は
実在のものとは一切関係ありません
樹廊臣物語メルヘンシリーズ
こでねりまわりの物語
その35「苑内の町にJR荘内線という鉄道が開業」(前編・・・試乗会の日)
2020年11月15日の日曜日、JR荘内(しょうない)線という鉄道が開業しました。綺羅急電鉄さんへの直通運転も庄内駅から黄連寺(おうれんじ)駅までおこなわれます。このJR鉄道は、以前は田上電気軌道という路面電車が走っていた廃線跡をJRが買い取って朽ちた線路や鉄橋を作り替え、トンネルも拡幅して出来たJRの新路線です。
「1996年に廃止になった線路にまた電車がやってくる!」路面電車好きなつきくんは言いました。
「でも、こんどこの線路を走るのはJRの20m級の大きな車両。路面電車は来ない。それが残念だ。」つきくんは鉄道ファンですが、興味の対象は路面電車だけであったのです。JR荘内線が出来るまでは……。
荘内線の工事は数年前から始まりました。きっかけは田上から苑内までの廃線跡を、固定資産税に困った田上電気軌道の会社がJRに売ってしまったことから始まりました。JRは、この廃線跡に列車を走らせれば、多くの乗客を見込むことが出来ると判断。荘内線が出来ることになりました。つきくんはずっと前からその工事を見守ってきました。荘内線は10輌編成の列車が走るのでそれだけのプラットホームを作るために終点苑内駅は一番線と二番線がある高架駅になりました。今までの路面電車の苑内駅の建物は鉄道遺産として残されることになりました。旧苑内駅舎、野生のリスが住み着いたままですが。
「JR荘内線は出来た。これで俺の『路面電車復活の夢』は無くなってしまったなあ。」苑内への路面電車が復活する夢を持ち続けていたつきくんは残念そうでした。友人のねりくんは、
「路面電車じゃなくてもいいじゃない。JRの大きいピカピカな電車が来るんだろ。」と、言いました。するとつきくんは、
「俺は路面電車だけが好きなの。JRには興味は無いの。」と、言うのでした。つきくんがこれから大きい鉄道車両にも目覚めるとは予想もしないで……。
荘内線は2020年11月15日の日曜日に開業することになりました。それまでに試運転の車両が走るのですが、綺羅急電鉄の235系という試運転車両がやってきました。つきくんはその綺羅急車両を見たとき、初めて見るその車両に、
「なんてきれいな車両なんだろう。」と、思いました。駅のポスターには、
「荘内線新型車両5000系(5101F)試乗会に抽選で300人をご招待。コロナウイルス対策の為、一両に30人だけが乗る計算になります。」と書いてありました。荘内線用の新型車両は5000系という名前なのです。つきくんはそのポスターを見ているうちに興味が湧いてきました。
「俺も乗ってみたい……。」これがつきくんが路面電車ではない大きい鉄道車両に目覚めるきっかけとなったのでした。
早速つきくんは荘内線試乗会の抽選に応募しました。
「当たるのは300人か。当たれば良いな。わくわく。」そしてつきくんは抽選に当たり、試乗会の列車に乗ることが出来ることになりました。
「わーい!荘内線試乗会に当選したよー!」つきくんは宝くじが大当たりしたかのごとく喜びました。こでなずさんは、
「へー。それって苑内駅に来る新しい電車でせう。いいなー。」と言いました。24年ぶりとなる苑内の鉄路復活に地元住民は興味津々でした。(路面電車が廃止になったのは1996年11月30日)
試乗会の日は苑内駅で新型コロナウイルス対策をおこなったうえで記念イベントがおこなわれます。苑内中管弦楽部と吹奏楽部の演奏もおこなわれます。管弦楽部の鎌霧くんと五十嵐咲紀さんは、
「コロナウイルスで今年の発表会はおじゃんになっちゃったけど、駅で演奏を発表できるとは良かったねー。」なんて言っています。鎌霧くんは、
「荘内線の直通列車に乗れば、湊諌さんに会いに行くことが出来るんだわ……。早く開通してよ荘内線……。」と、憧れの存在である湊諌くんのことばかり考えて期待しています。
そしてとうとう荘内線試乗会の日になりました。
「わーい!今日は荘内線5000系に乗ることが出来るぞー!」つきくんは楽しみでしょうがありません。カメラと録音機を持って苑内駅に行くと、地元の人と鉄道ファンでいっぱいでした。
「密にならないようにしてくださーい!コロナが移ったら大変です!ソーシャルディスタンスを、社会的距離を取って下さい!」JR社員はそう叫んでいましたが多くの人でごった返していました。そしてとうとう、
「コロナウイルスが移るといけないので入場制限をおこないます!」ということになりました。多くの人は苑内駅に入ることができずにブーブー言っていますがコロナウイルス予防のためです。しょうがありません。空には、
「あれ?多くの人間が集まって居るぞ。なんだろう?プー。」と、偽物のヒーローであるプーマンまでもがプーマンカーに乗って飛んできました。しかしプーマンは鉄道ファンによって、
「来るなプーマン!どっか行け!プーマンは嫌われ者なんだよ!」と、追い払われました。プーマンは、
「わーん!嫌われたー!バイバイプーマン。」と、泣きながらどこかに飛んで行きました。
荘内線試乗会イベントのセレモニーが苑内駅の新プラットホームで始まりました。まずは、田上市長のお話です。
「今日は雲一つ無い晴天に恵まれ……。」空を見るとコッペパンのような雲が3個浮かんでいます。
「雲あるやん雲。」
「クモハ123。」(本当にあるらしい)とか鉄道ファンは言っています。そして、苑中管弦楽部と吹奏楽部による『銀河鉄道999』の演奏に合わせて5101FというJR荘内線用新車両が入線してきました。
その35後編へ続きます(数日後)
私の作った物語『こでねりまわりの物語』その35前編です。
このお話はフィクションであり、登場する人物、団体、企業、事件等は
実在のものとは一切関係ありません
樹廊臣物語メルヘンシリーズ
こでねりまわりの物語
その35「苑内の町にJR荘内線という鉄道が開業」(前編・・・試乗会の日)
2020年11月15日の日曜日、JR荘内(しょうない)線という鉄道が開業しました。綺羅急電鉄さんへの直通運転も庄内駅から黄連寺(おうれんじ)駅までおこなわれます。このJR鉄道は、以前は田上電気軌道という路面電車が走っていた廃線跡をJRが買い取って朽ちた線路や鉄橋を作り替え、トンネルも拡幅して出来たJRの新路線です。
「1996年に廃止になった線路にまた電車がやってくる!」路面電車好きなつきくんは言いました。
「でも、こんどこの線路を走るのはJRの20m級の大きな車両。路面電車は来ない。それが残念だ。」つきくんは鉄道ファンですが、興味の対象は路面電車だけであったのです。JR荘内線が出来るまでは……。
荘内線の工事は数年前から始まりました。きっかけは田上から苑内までの廃線跡を、固定資産税に困った田上電気軌道の会社がJRに売ってしまったことから始まりました。JRは、この廃線跡に列車を走らせれば、多くの乗客を見込むことが出来ると判断。荘内線が出来ることになりました。つきくんはずっと前からその工事を見守ってきました。荘内線は10輌編成の列車が走るのでそれだけのプラットホームを作るために終点苑内駅は一番線と二番線がある高架駅になりました。今までの路面電車の苑内駅の建物は鉄道遺産として残されることになりました。旧苑内駅舎、野生のリスが住み着いたままですが。
「JR荘内線は出来た。これで俺の『路面電車復活の夢』は無くなってしまったなあ。」苑内への路面電車が復活する夢を持ち続けていたつきくんは残念そうでした。友人のねりくんは、
「路面電車じゃなくてもいいじゃない。JRの大きいピカピカな電車が来るんだろ。」と、言いました。するとつきくんは、
「俺は路面電車だけが好きなの。JRには興味は無いの。」と、言うのでした。つきくんがこれから大きい鉄道車両にも目覚めるとは予想もしないで……。
荘内線は2020年11月15日の日曜日に開業することになりました。それまでに試運転の車両が走るのですが、綺羅急電鉄の235系という試運転車両がやってきました。つきくんはその綺羅急車両を見たとき、初めて見るその車両に、
「なんてきれいな車両なんだろう。」と、思いました。駅のポスターには、
「荘内線新型車両5000系(5101F)試乗会に抽選で300人をご招待。コロナウイルス対策の為、一両に30人だけが乗る計算になります。」と書いてありました。荘内線用の新型車両は5000系という名前なのです。つきくんはそのポスターを見ているうちに興味が湧いてきました。
「俺も乗ってみたい……。」これがつきくんが路面電車ではない大きい鉄道車両に目覚めるきっかけとなったのでした。
早速つきくんは荘内線試乗会の抽選に応募しました。
「当たるのは300人か。当たれば良いな。わくわく。」そしてつきくんは抽選に当たり、試乗会の列車に乗ることが出来ることになりました。
「わーい!荘内線試乗会に当選したよー!」つきくんは宝くじが大当たりしたかのごとく喜びました。こでなずさんは、
「へー。それって苑内駅に来る新しい電車でせう。いいなー。」と言いました。24年ぶりとなる苑内の鉄路復活に地元住民は興味津々でした。(路面電車が廃止になったのは1996年11月30日)
試乗会の日は苑内駅で新型コロナウイルス対策をおこなったうえで記念イベントがおこなわれます。苑内中管弦楽部と吹奏楽部の演奏もおこなわれます。管弦楽部の鎌霧くんと五十嵐咲紀さんは、
「コロナウイルスで今年の発表会はおじゃんになっちゃったけど、駅で演奏を発表できるとは良かったねー。」なんて言っています。鎌霧くんは、
「荘内線の直通列車に乗れば、湊諌さんに会いに行くことが出来るんだわ……。早く開通してよ荘内線……。」と、憧れの存在である湊諌くんのことばかり考えて期待しています。
そしてとうとう荘内線試乗会の日になりました。
「わーい!今日は荘内線5000系に乗ることが出来るぞー!」つきくんは楽しみでしょうがありません。カメラと録音機を持って苑内駅に行くと、地元の人と鉄道ファンでいっぱいでした。
「密にならないようにしてくださーい!コロナが移ったら大変です!ソーシャルディスタンスを、社会的距離を取って下さい!」JR社員はそう叫んでいましたが多くの人でごった返していました。そしてとうとう、
「コロナウイルスが移るといけないので入場制限をおこないます!」ということになりました。多くの人は苑内駅に入ることができずにブーブー言っていますがコロナウイルス予防のためです。しょうがありません。空には、
「あれ?多くの人間が集まって居るぞ。なんだろう?プー。」と、偽物のヒーローであるプーマンまでもがプーマンカーに乗って飛んできました。しかしプーマンは鉄道ファンによって、
「来るなプーマン!どっか行け!プーマンは嫌われ者なんだよ!」と、追い払われました。プーマンは、
「わーん!嫌われたー!バイバイプーマン。」と、泣きながらどこかに飛んで行きました。
荘内線試乗会イベントのセレモニーが苑内駅の新プラットホームで始まりました。まずは、田上市長のお話です。
「今日は雲一つ無い晴天に恵まれ……。」空を見るとコッペパンのような雲が3個浮かんでいます。
「雲あるやん雲。」
「クモハ123。」(本当にあるらしい)とか鉄道ファンは言っています。そして、苑中管弦楽部と吹奏楽部による『銀河鉄道999』の演奏に合わせて5101FというJR荘内線用新車両が入線してきました。
その35後編へ続きます(数日後)
タグ :『こでねりまわりの物語』
『こでねりまわりの物語』その34の0.3
『こでねりまわりの物語』その34の0.2
『こでねりまわりの物語』その34の0.1
『こでねりまわりの物語』その33
『こでねりまわりの物語』その32
『こでねりまわりの物語』その31
『こでねりまわりの物語』その34の0.2
『こでねりまわりの物語』その34の0.1
『こでねりまわりの物語』その33
『こでねりまわりの物語』その32
『こでねりまわりの物語』その31
Posted by 樹廊 臣 at 04:20│Comments(5)
│物語『こでねりまわりの物語』
この記事へのコメント
ん? 最後のネタ、何処かで見た事あるような...。
桃髪のロリと青髪の男も首を長くして待ってます。
桃髪のロリと青髪の男も首を長くして待ってます。
Posted by 小日向つかさ at 2020年11月21日 19:47
あれ、青髪の男も待っていますか。
もうしばらくお待ちを。
最後のネタはDT33さんの記事に出ていた
クモハ123と雲とをかけたくて出しました。
もうしばらくお待ちを。
最後のネタはDT33さんの記事に出ていた
クモハ123と雲とをかけたくて出しました。
Posted by 樹廊 臣 at 2020年11月21日 20:13
じゃなくて、「今日は雲一つ無い晴天に恵まれ……。」→「雲あるやん雲。」の所です。
明らかに既視感を覚えざるを得ない書き方だなと思いまして。
明らかに既視感を覚えざるを得ない書き方だなと思いまして。
Posted by 小日向つかさ at 2020年11月22日 19:55
そうですね。あのマリオの。
ところで、緊急事態が発生しまして、
私はちょっとブログを中断せざるを得ない状況になってしまいまして
状況はツアーのコメント欄で
ところで、緊急事態が発生しまして、
私はちょっとブログを中断せざるを得ない状況になってしまいまして
状況はツアーのコメント欄で
Posted by 樹廊 臣 at 2020年11月22日 20:47
私の方でも諸事情があり、ブログを削除しました。
ssなどの記事が見られなくなってしまい申し訳無いです。
詳細はDT33様に聞いて頂くのが一番かと思いますので、暇な時に伺ってみてください。
ssなどの記事が見られなくなってしまい申し訳無いです。
詳細はDT33様に聞いて頂くのが一番かと思いますので、暇な時に伺ってみてください。
Posted by アン at 2021年03月25日 22:13