2016年09月12日

ミニカー紹介…日野スーパードルフィンダンプカー

 今回紹介するミニカーは日野スーパードルフィンダンプカー
のトミカです。第2ミニカー倉庫から出てきたもので日本製です。
車の裏に1989の刻印があります。
 このトラックは「蜂の巣ドルフィン」と呼ばれている車で、
形式はP-FS636BBになると思います。
日野スーパードルフィンダンプカーのトミカ
お手製の検査証票は緑の8月。

 重厚な大型ダンプカーのトミカです。
この個体は25年近く前に松本のイトーヨーカドーで
税抜き320円で購入したものです。
この個体も、私が高校生時代雪の中で遊ばれたもので
一部に塗装のはがれが見受けられます。
 このトミカ、結構重く、ずっしりと来て良い感じです。
青い塗装がきれいでお気に入りのミニカーです。
ダンプアップするのも当然で良い出来です。

結構気に入っているダンプのトミカでした。  
タグ :ミニカー


Posted by 樹廊 臣 at 01:08Comments(0)ミニカー

2016年09月12日

小説『中学生も色々と』その44

夜も遅くにこんばんは。
私の作った小説『中学生も色々と』第44話(その44)です。
このお話はフィクションであり、登場する人物、団体、企業等は
実在のものとは一切関係ありません。

樹廊臣物語中学生シリーズ

                中学生も色々と

            その44「中一の夏休み最終日」

 楽しかった夏休み。楽しかった夏休みはリニアモーターカーのようにものすごいスピードで走り去っていく……。

 今日は8月21日日曜日。今日で楽しかった夏休みも終わりです。
「今日でもう夏休みも終わりかー。」からちゃんはとてもさみしい気分になりました。からちゃんは数日前に気が付いていたのです。からちゃん自身、学校が嫌いであるということに……。
「学校、行きたくないなあ……。ずうっと夏休みだったらなあ……。」それはお里さんも同じです。お里さんは校則が厳しい南部中にどうしても行きたくないのです。
「学校、行きたくない……。」お里さんもからちゃんも同じ事をつぶやきました。まあ、二人とも登校拒否をするほど重症ではないのですが……。

 一方こちらはからちゃんのクラスの暗井不機味の家です。
「わーん!夏休みのしくだい、今日が最後なのにまだ何にもやってない!」暗井不機味は大騒ぎをしています。暗井不機味には妙男(たえお)という小学生の弟がいるのですが、妙男も夏休みの宿題を何にもやっていません。
「夏休みの最後にまとめてやろうとするからこうなるのバカ!」暗井姉弟の母はそう言って怒りました。
「どーしよーうううしくしくしく。」姉の不機味は「うううしくしくしく。」と泣き、
「どーしよーえーんえーんしくしくしく。」弟の妙男は「えーんえーんしくしくしく。」と泣きました。
 暗井姉弟は夏休み帳も自由研究も読書感想文も日記も何もやっていません。あまりの状況に二人とも
「うううしくしくしく。」
「えーんえーんしくしくしく。」と泣くばかりです。そこで暗井不機味が
「チチンプイプイ……。」と、宿題が終わるおまじないを始めました。当然効果は有りませんでした。
「日記……。そうだ!」暗井不機味は日記は
「毎日かくことがありませんでした。」と、毎日分のページに書いて日記を終わらせました。無茶苦茶です。夏休み帳などは答えを写そうとしたのですが答えがありません。なので自力でやるしかありませんでした。おまけに暗井姉弟には宿題を見せてくれる友達もいません。夏休み最終日に貯まった宿題を自力で片付けるほかありませんでした。
 自由研究は不機味も弟も同じものをやることにしました。それは本に書いてあった
「水に浮かぶものと沈むものの研究」でした。これなら早く終わりそうな感じです。たらいに水を入れ、野菜やら果物やらガムテープやら1円玉やらを入れ、浮かぶか沈むかを調べました。これは思ったより早く終わりました。そんなことしてるうちにお昼が過ぎました。当然お昼ご飯なんて食べてる暇はありません。夏休み帳などの問題集がまだ大量にあるのです。それに読書感想文!読書感想文は本を読んで無ければできないものですが、本をまだ選んでいません。すると本棚に本がありました。それは『ごんぎつね』!暗井姉弟は最後のページだけを見て
「ごんぎつねが死んでかわいそうでした。」とだけ書きました。一行だけの読書感想文。これで読書感想文終了。
 まだまだ、暗井姉にはポスター、暗井弟には工作の宿題があります。宿題はまだまだ終わらなーい。暗井弟は
「そうだ!工作は作ったけれど壊れちゃったってことにすればいいんだ!」と、よからぬことを考えました。その横で不機味は
「うううしくしくしく。うううしくしくしく。」と泣きながらポスターを作っています。そのポスターの題材は、「みんな仲良く」という題材でした。ポスターの上に涙が落ちて、独特の風合いに仕上がりました。何か悲しそうなポスターになりました。「みんな仲良く」というような感じではありません。
 次は問題集です。
「うううしくしくしく。問題集、全然終わってない。うううしくしくしく。」
「えーんえーんしくしくしく。ぼくも全然終わってない。えーんえーんしくしくしく。」二人は泣きながら問題集の宿題に取りかかりました。誰も見せてくれる人もいません。答えもありません。自力でやるしかありません。二人はこれから徹夜で問題集と格闘することになるのです。

 一方こちらはお里さんです。
「いつも夏休みの最終日はミーミー言いながら夏休みのしくだいをやっていたものだけど、今年はすべて終わっている。しくだいをやってない夏休みなんて初めてじゃない?ひょうしぬけしちゃうな……。」お里さんはものすごくさみしい気持ちになりました。
「今日で楽しかった夏休みが行ってしまう……。最終日に何か思い出を作りたい……。だけど思い出作りってどうすればいいの?もう時間もお昼になるし……。夏休みも後半日……。どうすればいいの?後半日で夏休みというリニアモーターカーが行ってしまう!」困惑するお里さん。
「夏休みよ行かないで!」お里さんは言いました。
「でもなんで私、こんなに夏休みに固執してるんだろう?」お里さんは思いました。そしてすぐに固執する原因は分かりました。
「私、学校に行きたくないんだ……。」お里さんは「学校に行きたくない。」という心からの気持ちに気付き、さらに悲しくなりました。
「あの厳しい南中に行きたくないんだ……。」そして、
「登校拒否の人って、こんな気持ちなのかな?」と、思いました。よく分かりませんが、登校拒否の人ってどんな気持ちなのでしょう?
「からちゃん、からちゃん!」お里さんはからちゃんの所へ行きました。
「からちゃん、私学校に行きたくないん!からちゃんはどんな気持ち?!」お里さんはからちゃんに聞きました。からちゃんは、
「私もそう。楽しかった夏休みが終わるのがさみしいん。」と言います。お里さんは
「私はちょっと違うな。南中に行くのが嫌なの。あの厳しい南中に。」と言います。からちゃんは、
「そうか、お里さんは大変だね。」と言います。そしてお里さん、
「苑中の保健室の山百合(やまゆり)先生に会いたい。」と、言います。からちゃんは、
「行ってみようか。山百合先生の所。」と言います。お里さんは、
「今日日曜日だよ。苑中開いてるかなあ?」と不安でしたが、からちゃんが行くだけ行ってみよう。と言うので二人で苑中に行きました。
 「やれやれ開いている。」苑中は開いていました。山百合先生もいます。山百合先生は5人ほどの生徒に囲まれています。お里さんが入口から覗いていると
「おいで。お里さん。いらっしゃい。」と手招きします。
「何か相談事があるんでしょう。夏休みが今日で終わるから……。」と、山百合先生。
「そうなんです。明日から学校なんですけど、南中に行きたくなくて……。校則も厳しいし、先生も嫌な人ばっかりで……。」
「そっか。南中はきびしいからね。」
「苑中に転校したい……。」お里さんはそう言いました。
「南中には誰か相談できる人はいないの?保健室の先生とか……。」
「いないんです。南中じゃ、保健室に行くには、担任と生徒指導と校長の許可がないと行くことできないから……。それに保健室の先生も厳しいし……。何にも言うことができないん……。」お里さんがそう言うと山百合先生は
「ここにいる5人、みんな、二学期から学校に行くのが嫌な人なんだ。他の学校の人も混ざってる。お里さんも仲間。」と言いました。
「そうなんですね。私も……。……苑中だったら登校したいって思うんですけどね。それで、夏休みが終わっちゃうのが嫌で、夏休みの思い出を求めてウロウロしてるところです。夏休みの思い出を作りたくて……。」と、お里さん。山百合先生はみんなの不安を聞いてくれました。お里さんも、
「校則が厳しくて、先生も嫌で……。授業中も間違えたら『バーカ』って言われて……、私、その、『バーカ』が嫌で……。」と言います。山百合先生、アドバイスを挟みながら話を聞いてくれます。その山百合先生のアドバイスが良かったようでお里さん、
「どう。お里さん、学校行く気になった?」と山百合先生が聞くと、
「はい、行く気になりました。」と、自然に言いました。横で見ていたからちゃんも
「よかったねえ。」と、思いました。
 山百合先生のおかげでお里さんも南中に行く気になってめでたしです。さあ、これで楽しかった夏休みもおしまい。明日から2学期が始まります。

                その44おわり       その45につづきます  


Posted by 樹廊 臣 at 00:55Comments(1)小説『中学生も色々と』